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全国の川にECOの流れをつくったのは、大井川の清流回復運動ではないか [川の多面的役割]

トンビの「あゆ」ちゃんは今日も鵜山の七曲りの上空を気持ちよさそうに飛んでいる。昨日からの大雨で、眼下の大井川の水量は多く、曲がっている河原を水はあっちへ行ったり、こっちへ行ったりと勝手に流れている様に見える。
しかし、「まるお」さんによれば、今や川に流れる水の量は、雨の量で決まるのでなく、人の考えで決まるのだと
なぜなら、昭和36年以前は、ここに、年間を通じて、かなりの水が流れていた。昭和36年から昭和63年までは、ここには水はほとんど流れなかった。しかし、平成元年から、水は流れている。
その考え方の、川についての取り扱いの基本を決めるのが、下記に掲げる河川法だ。
その河川法の改正に影響を与えたのが、大井川の清流回復運動ではないか。
平成9年の改正で、河川環境の整備と地域の意見を反映することが加えられた。
素晴らしい改正で、これからは、地域の住民が責任を負い、川の多面的価値の実現を目指したい。

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        (番匠川水系河川整備計画ホームページより)

トンビの「あゆ」ちゃんの願い
トンビの「あゆ」ちゃんは、平成15年生まれで、今5歳人間の年齢では50歳くらいか、鵜山の七曲りに水が戻ってきて、きれいな流れがある。しかし、夏以外あまり人を見ないし、夕方魚があちこちで飛び交う様子も見えない。あゆちゃんのおばあさんが話していた、「あゆかけ」さんや、うなぎさんは何処に住んでいるのだろうか。水が戻ってきたことを知らないのでは無いだろうか。そんなことを、毎日考えて空を飛んでいる。

「まるお」さんによれば、国土交通省河川局から、平成18年11月に、「大井川水系河川整備基本方針」が公表された。
この方針の概要の中には、川根の流域住民の清流回復への強い願いが、きちんと評価され、記述されており、川と住民とのつながりを回復するため造られた、マラソンコースについても触れられている。
河川の保全と利用の基本方針の中では、大井川水系では、(途中略)中上流部に代表される大井川の自然豊かな環境と大井川らしい河川環境を保全継承すると共に、地域の個性と活力、流域の歴史や文化が実感できる川づくりを目指すため、関係機関や地域住民と共通認識を持ち、連携を強化しながら、治水、利水、環境に関わる施策を総合的に展開する。
特に河川環境の項目では、大井川の生み出した良好な自然環境を次世代に引き継ぐよう努める。かつ、目標を定め、地域住民や関係機関と連携しながら地域づくりにも資する川づくりを推進する。

トンビの「あゆ」ちゃんは、大空でぴーひょろろと鳴いている。私が生きている時には実現しないかもしないが、これから繋がっていく私の子供たちは、うなぎさんやあいかけさんに会える日が来る。と。
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いい気分になったので、笹間渡の川根温泉の近くにすんでいる「まるお」さんを訪ねた。
まるおさんは、こんな話をしてくれた。
昭和30年頃、村に平らなところで子供が自由に使えるところは河原しかない。笹間殿SLで知られる大井川鉄橋のちょっとうえのところで、よく軟式の野球を村の子供たちでやった。駅前組みと本村組みに分かれての試合だ。グランドは、今思うと、笹間川の水が運んでくる砂と小石で敷き詰められていた。もちろん、このグランドならではのホームランがある。夕方になって、試合が伯仲しアウト、セーフでもめ、場外喧嘩。駅前には、その当時、駄菓子やさんや笹間川で泳ぐ所があるので、本村の子供たちをそこへ出入り禁止のバリケード。私は、父と母の実家が本村にあるので、本当は私は本村の方に属すべきとかいわれたりして、何時までも喧嘩をしていては困る。大人は、商売上がったり。そんなことで、この喧嘩は何時の間にやらうやむやとなる。
こんな思い出のある川が、なぜ水がほとんど流れなくなり、どうげんばや、うぐい、あいかけ、うなぎが消えてしまったのか。川を治水と発電の資源と利水としか見なかったと勉強した人たちが言う。しかし、今思うことは、自分の生活と身の回りの生き物に対して、他人任せだった結果と思う。

tetukyou.jpg人と動植物が入り込み合う生き方は、今世界が求めているECOであり、その取り組みは、先進的である。最高の知識と知恵で、自然との折り合いをつけ、素朴でなく、洗練されたおもてなしで、短期協力者を迎え入れ、都市との相互依存関係で大井川流域をECO地域としよう。多数の人の志と清流への思いにより、水が戻ってきました。国によって、素晴らしい今後の計画、「大井川水系河川整備基本方針」ができました。トンビの「あゆ」ちゃんは呼びかけています。何世代にも渡って引き継いでゆく、大井川と共にある流域の暮らしを百年かけて築いてゆきましょう。ご一緒にスタートしませんか。と。


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